イエローライトカットレンズ(ニュース＆ブログ）｜吉祥寺(三鷹、荻窪)のメガネ(眼鏡,めがね)セレクトショップ GLASSTORY IKARA(グラストリーイカラ)

イエローライトカットレンズ

こんにちは！
一気に暑くなりました！
武蔵野市は今年の過去最高気温をたたき出しています！
皆さん熱中症には気を付けて下さいね！

そんなホットな状況であまりホットでもない、いつも通りの話をします。
こんにちは、長瀬です。

色覚特性のお話を繰り返しさせて頂いておりますが、今回もそのお話です。ただいつもと違い、今回は大人の方のご相談。

色覚特性の相談の方のほとんどは母親からの相談なんですね。自身の遺伝が原因で息子にそうならせてしまった、というなんともネガティブな相談が多いんです。

色覚相談というものは本人目線でないと、どうしても齟齬が出てしまいます。本人は困ってないのに親が気にしすぎてるケースはかなり多くてですね。図工の授業でこういったことがあって～、と母親から言われても本人は気にしていないケースは少なくないんです。

車の信号など命に関わるならまだしも、図工の時間に｢テメェの血は何色だぁ～っ！？｣なんて命のやり取りはないんです。｢独創的なカラーリングですね｣で済む話なんですよ。｢友達にからかわれたり…｣、そんなんは友達じゃない！関係を切ってしまえ！とは思うんですが、まぁ小学生は無邪気にやりそうですよねぇ。

よくある言い換えですが｢あなたは○○が苦手なの｣ではなく｢あなたは他の人と違って特別なモノをもっているのよ｣と伝えたいですよね。でなければ親が子供のトラウマを作るケースになりかねません。

かの有名画家フィンセント・ファン・ゴッホも色覚特性だったと言われています。

自画像にしても、ひまわりにしても、色彩豊かな画風。しかし、ゴッホが見た、ゴッホが描いたモノの色味は普通の人には見えていないはず。あの絵画達の本当の素晴らしさは色覚特性を持っていてはじめて認識できる特別なものなのだ。どうだ、スゲーだろ！ガハハ！

ってこのくらいポジティブで良いんですよ。

本人に頂いたブログの感想ですが

｢ものすごく共感できる｣
｢欲しい言葉が書いてある｣
｢救われる｣

大袈裟だな、とも思いますがありがたい話です。その方にも伝えましたが、色盲をネガティブにとらえた時期の無い、感情のネジが数本抜け落ちている長瀬なので自身の文章が他人を救うなんてこれっぽっちも思っていません。

よく言ってますが、メガネを販売するのは｢視力｣の販売ではありません。｢快適な生活環境｣を提案、販売しています。｢救う｣なんて意識はさらさら無いんですが救われている人は多いのだな、こと色覚に関しては。と気づかされるばかりです。

興味があったら以下のコラムもどうぞ。

色覚特性のキラキラした世界 https://medical.jiji.com/column6/articles/?c=3

さて宣伝もぶちかましたところでようやく本題ですよ。

長瀬が常々申し上げておりますレンズ。
Kodakのネオコントラスト。

コレのしくみについてお話してないんじゃないか？と思い立ちました。今回ご相談いただいた方もかなり深く調べておいででした。

イスラエルの大学で色覚補正可能なコンタクトレンズの開発に成功(海外サイト) https://opg.optica.org/ol/abstract.cfm?uri=ol-45-6-1379

など最新情報も詳しくお知りで。
ちなみにこういう最先端医療がもし日本に入ってきたとして、治験が終わって、認可されるまでに日本だと50年くらいかかるんですよね。長瀬が90歳越えたら、そもそも視力出てないだろうなぁ(笑)と考えると今あるものでどうにかしなきゃ、ってことです。

ネオコントラストの分光透過率のグラフがこちらです。

グラフ下のカラーバーと比較していただくと分かるようにイエローを多めにカットしています。コレを見た長瀬は安直に「赤と緑の中間に存在する、曖昧さを出すのが黄色なのか？じゃあコレ使えば赤と緑の境界線がよりハッキリするのでは？」と考えました。

結局のところちゃんと緑を感じられていない長瀬にはあまり効果が無かったんですが、軽度～中程度の色覚特性の方にはかなりの効果があるようです。今のところ長瀬が担当した方のほとんどがⅡ型色覚(緑が苦手)なのでぜひⅠ型色覚の方にも試して頂きたいなぁ、と思います。

以下実際にレンズを通して見た比較画像をいくつか。
今回色味がビビットなものがいいかなとおもって新聞に入っているチラシをいくつかピックアップしたんですが、カラーバリアフリーはまだまだだなぁと思ってしまいました。目立たせたいものは「赤字で書く！」がチラシは当然なので仕方ないんですけどね。

クーピーだと水色とピンク、長瀬はよく迷うんですが、ピンクの赤みが強くなったように思います。ただイエローカットのレンズなのでイエロー系がくすんで少し比較しにくくなりますね。

元々はコントラストアップと眩しさ対策が目的のレンズなので陰影がはっきりします。ネギやエンドウの影が濃くなりクッキリした感が強まります。またトマトなどの赤みが増し、下の780円がより強くなります。

企業イメージカラーが緑なのでアレですけど。真ん中の50円がハッキリしたり、下のお寿司の印刷ヨレまでクッキリしてるの分かりますか？

決して悪者にするわけではないんですが、従来の色覚補正レンズはどうしても色の差が分かるようになる代わりに、そもそも何色か分からなくなる。色の基準がズレるということが生じてしまい、結果使いにくい、ということになります。
上記写真のようにフィルターを通して見ても色の変化が起きにくい、明らかなサングラスのような視界、見た目にならない。この辺りがネオコントラストの強みです。バスやタクシーの夜間運転用としても人気です。客商売ですら使えるレンズです。

最近Kodakのレンズすごいんですよ。
ネオコントラストもそう、目の解像度が上がったようなデジタルフォーカス技術とか、TALEX超えたんじゃないか？と思うポラマックスプロとか。まぁちょっとお高くなりますけどね。

是非皆さんも長瀬愛用のKodakのレンズ、試してみて下さい。

長瀬でした！